Dear XXX

アメリカと日本を行ったり来たりして育ち、外資系企業勤務後、現在はシリコンバレーで活動中。そんな私が思ったり思わなかったりすること。

Dear アメリカンな彼氏殿 - 伊達巻編

明けましておめでとうございます。

 

昨年は、自分にとって、初めてプライベートな変化が大半を占めた一年でした。まだ、ライフイベントのようなことがあったわけではないですが、パートナーと呼べるような人に出会いました。学業・仕事に頑張ってきた、と言ったらかっこいいですが、実際はあんまり良いご縁もなく、かわいらしさもなかったのかもしれませんが、31歳で素敵な人と出会えました。

 

まぁとはいっても、一人っ子がだれかと生活をしていくって、色々と果てしないということに気付かされています。過去に様々なルームメートと、計10年間くらいは暮らしましたが、共同生活をするのと、誰かと生活を共有するのはまた違うんだな、と感じることがたくさんあります。ルームメートによっては、私のお箸を髪飾りにしてしまったり、日本から持ってきたお蕎麦などを勝手に食べてしまったり、東南アジアのお金持ちの娘さんにいたっては、お手伝いさんがいるお家で育ったため、ゴミは出さないとなくならないということが理解できなかったり。色々な苛立ちを抱えつつ、一方で共同生活の美しい面もたくさん経験させてもらいました。でも、それって「他人」との暮らし。彼氏殿は、いずれは「家族」になるかもしれないけど、まだ「他人」。でも、「他人」よりちょっと近い。そんな距離。また生活を共有するには、今までとはちょっと違う気がします。

 

そんな今年のお正月、シリコンバレーで迎えました。彼氏殿のアパートの屋上(フェンスなどは無いので、実際はあがっていいのか不明)から、ベイの花火を見ながら、シャンパンを飲む・・・なんて、シャレオツな雰囲気ですが、実際は、近所のクラブが大音量で大騒ぎしているし、そこら中で人がしょぼめな花火を打ち上げてるし、カオスでしかない感じでした。アメリカって、花火のルールが厳しいのか緩いのか、よくわかりません。一つ言えるのは、日本の花火ほど感動しない・・・苦笑

 

そんな彼氏殿とのお正月の一幕。日本語もしゃべらず、未だ日本に行ったことすらない彼氏殿は、いつも新しいものに興味津々。日本食も、少しずつ色々食べさせてみています。大晦日には年越しそばを。蕎麦を週1では食べる家庭で育った私には、ざるを所有しない家庭なんてあるのか!?って感じだったのですが、独身30代男性、ざるなし。急遽ざる購入。お正月には、お雑煮とお節もどきを食べさせてみました。お雑煮は、我が家は関東なので、シンプルな澄まし汁に四角い焼いたおもちが入っています。これは、普通にむしゃむしゃ食べてました。シアトル育ちの彼氏殿。シアトルは日系人が多いので、幼少のころから現地日本人会の餅つき大会などに馴染みがあったらしく、まったく抵抗もなくむしゃむしゃ。

 

問題はお節。数の子、昆布巻きはアウト。かまぼこには不思議そうな顔。でも、伊達巻は妙に気に入ったらしく、どんどん食べる!でも、ちょっと待って、伊達巻は私の好物だったりするのです。小さいころから、伊達巻は大好きなのです。一人っ子で育った私は、両親を初め、祖父母も私の好物を知っているため、多めに伊達巻を用意してくれる、更に、私が食べられるように取っておいてくれる・・・。でも、3人兄弟で育った彼氏殿は、好きなものは食べないと取られてしまう。ということで、気づいたら伊達巻が無い!大好きな伊達巻が涙

 

問題解決するとすれば、お金が許すのであれば、次回からは多めに伊達巻を買えばいいし、ダメなら彼氏殿に負けないように早めに食べればいいし、それもダメなら、まぁ伊達巻が食べれなくても、そんなに悲しくないかな。それより、彼氏殿が楽しんでくれたのならそれは嬉しいかな、そう思えるのが、「他人」よりちょっと近い人と生活を共有することなのかな、と学びました。それから、そうやって、どの問題は譲れないか、どの問題は譲れるのか、考えるんだろうな、と。仕事と一緒ですね。

 

なーんてきれいごとを言いますが、実際は、自分用の伊達巻を買うんだろうな。うん。

 

仕事にしても、プライベートにしても、関わる人はみな、完全に違う生き物なんだということを心にとめて、2018年頑張っていこうと思います。

 

かしこ。